消費増税で消費者の約半分が買いだめ、4分の1が買い控え=調査

消費者の約半数が消費増税前に食品や日用品の
駆け込み購入を行い、約4分の1は4月以降、
買い控えを行う。

こうした消費最前線の実態が、2日に調査会社
インテージが公表した全国1000人を対象とした
調査から明らかになった。

買い控えは駆け込みほど大きくないと
見込まれる結果になったが、同じ調査では
給与が4月以降に上昇するのは1割未満に
とどまっている。

同社では増税による実質所得減の影響が、
外食や旅行などに出る可能性があると
分析している。

調査は、全国の20代から
60代の男女1000人を対象に実施。

各世代で男女それぞれ100人を
対象に3月末までの購買行動を探った。

調査結果によると、買いだめの対象となった
品目で最も多かったのがトイレットペー。

1000人中17.8%が買いだめしたと回答した。

次いで洗濯用洗剤(同14.4%)、シャンプー・
コンディショナー(同12.6%)、コメ(同10.3%)、
歯ブラシ・歯磨き(同8.9%)などだった。

買いだめが計画的か、店頭のチラシなどを
きっかけとした衝動的なものかについても
調査した。

例えばコメの買いだめは、52.5%が
計画的、37.3%は衝動的との回答を得た。

そこからわかるのは、多くの買いだめは
計画的だが、増税前のセールが消費者の
購買意欲を刺激した側面もあるという実態だ、
と同社は説明する。

タバコや化粧品は8〜9割が
計画的買いだめだった。

4月以降に買い控えを予定している品目では、
ビール・発泡酒・第3のビールが7.0%と最多だった。

次いでチョコレート(同6.0%)、アイスクリーム
(同5.0%)、インスタント麺(同4.7%)、チューハイ
(同4.0%)など嗜好品が多くなっている。

同社は同時に4月以降の給与動向も調査した。

その結果、「上がる」との回答はわずか9.1%で、
44%が「変わらず」、12.6%は「下落」だった。

賃上げの内訳は、ベースアップが2.6%
、一時金引き上げが2.4%、定期昇給
4.1%だった。

同社の蓄積したデータによると、前回1997年の
消費増税の際は、多くの品目で売上が前年比プラスに
回復するまで半年程度を要した。

今後も消費者・小売り双方から詳細なデータ収集を進め、
消費増税による消費実態の変化をフォローするという。