不透明材料を注目へ
今週の外国為替相場は、不透明材料を注目する展開となることが予想されます。
今週は、米国ではFOMCが予定されています。
米利上げの見方から利下げへの見方へ、大きく変更する中で、7月の利下げの可能性を指摘する声が強まっています。
年内、あと何回になるのか、市場ではその思惑が広がっていますが、一部では早期の利下げを予想する声も出始めており、FOMCを前に様々な憶測が出回ることが予想されます。
その中身次第では、ドルに大きな影響が出ることには注意が必要です。
日本は、金融政策を変更する可能性は乏しい状況が続いています。
引き締めに向けて何らかの動きが出るのではないかとの思惑もありましたが、米国や欧州が緩和策の再開に向けて舵を取り始めたことで、日本が引き締めに向けて動き出すことは考えにくくなりました。
英国も金融政策を決める会合が開催されますが、英国が金融政策を大きく変更するのは、英国がEUから離脱を決めた時に、大きな混乱が起きた場合に金融政策を変更するものと考えています。
EUからの離脱時の混乱を避けるための緩和・利下げを想定されのではないかと考えています。
この他、引き続き米中貿易交渉の行方、中東ホルムズ海峡でのタンカーへの攻撃など、米国を中心にした国際情勢の悪化が国際金融市場に大きな影響を与える可能性が強いのではないかと思います。
これらの動きがどうなるか、各国高官の発言がどのように強硬なものになるのか、それが国際金融市場に大きな影響を与えるものと思います。
日本にとっては、ホルムズ海峡での事件が拡大するようなことになると、原油価格の上昇が国内経済に悪影響を与える可能性は強く、注意が必要だと思います。
また、米中貿易交渉も、厳しい状況になるとわが国経済に与える影響やその後の日米貿易交渉に与える影響は大きく、その交渉に関心が集まるものと思われます。
不確実な動きが、国際金融市場の暗雲となっていることには注意が必要かと思います。
予想レンジは、ドル円が104.20~110.20円、ユーロ円が118.20~123.20円、英ポンド円が132.20~138.20円、豪ドル円が69.20~77.20円。