米中首脳会談、貿易交渉再開で合意

トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は29日、大阪市内で会談し、両国間の貿易戦争を再び「休戦」することで合意しました。
米国は中国からの輸入品ほぼすべてに追加関税を拡大する制裁措置を見送る一方、両国は5月上旬から中断している貿易交渉を再開します。
トランプ大統領は中国通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)に対する制裁を緩和する意向も表明しました。
会談の決裂で世界経済に深刻な打撃が及ぶ最悪の事態は当面回避されました。
両首脳の会談は昨年12月以来のことです。
20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の会場で約1時間20分行われましたが、貿易摩擦の解消に向けた抜本的な解決策は示されず、溝は残ったままです。
今後の交渉で成果を見いだせるかは、予断を許さない状況です。
トランプ大統領は会談後の記者会見で、中国との貿易交渉を続けるとした上で「新たな関税の上乗せは当面、行わない」と明言し、現在対象から外れている3000億ドル相当の中国製品に対する追加関税を見送る一方で、発動済みの措置は維持すると強調しました。