8日の経済指標

【日本】
5月の経常黒字は前年比15.8%減の1兆5948億円
財務省が8日発表した5月の国際収支速報によると、海外とのモノやサービスの取引、投資収益の状況を示す経常収支の黒字額は前年比15.8%減の1兆5948億円となりました。
黒字は59月連続でしたが、中国などアジア向け輸出の減少に伴う貿易収支の赤字幅拡大で、経常収支の黒字幅が縮小しました。
また、貿易収支は6509億円の赤字と前年に比べ赤字幅が3351億円拡大しました。
中国などへの半導体製造装置や自動車部品の輸出が減ったことが響きました。
輸出の減少は6カ月連続で、米中貿易摩擦の激化による中国経済の減速が背景にあるとみられています。 

5月の機械受注は前月比7.8%減と4カ月ぶりマイナス
内閣府が8日発表した5月の機械受注統計によると、企業の設備投資の先行指標となる民間需要(変動の大きい船舶・電力除く)の受注額は前月比7.8%減の8429億円でした。
前月を下回るのは4カ月ぶりとなります。
基調判断は「持ち直しの動きが見られる」に据え置かれました。

6月の景気ウォッチャー調査現状判断指数は44.0に低下
内閣府が8日発表した6月の景気ウオッチャー調査によると、街角の景況感を示す現状判断指数は、前月比0.1ポイント低下の44.0でした。
悪化は2カ月連続で、基調判断は「このところ回復に弱さが見られる」に据え置かれました。
2~3カ月先の見通しを示す先行き判断指数は、5月調査に比べ0.2ポイント上昇の45.8となりました。 

日銀地域経済報告、全地域で景気判断据え置き
日銀は8日開いた夏の支店長会議で、全国9地域の景気動向を分析した地域経済報告(さくらリポート)をまとめました。
4月の前回と比べ、全地域で景気判断を据え置きました。
ただ、長引く米中貿易摩擦を背景に「海外経済の先行き不透明感の高まりを指摘する声が幾分増えている」と指摘しました。
地域別では、近畿の景気判断に関し、輸出や生産を中心に「一部に弱めの動きが見られる」との表現を追加しましたが、公共投資の増加や堅調な訪日外国人需要が下支えとなったため、引き下げは見送られました。

【ドイツ】
5月の独輸出は前月比1.1%増
ドイツ連邦統計庁が8日発表した5月の貿易統計は、輸出が前月比1.1%増となりました。
4月の輸出は3.4%減少していました。
5月の輸入は前月比0.5%減で、貿易収支は187億ユーロの黒字となりました。
前月は169億ユーロの黒字でした。
同時に発表した5月の鉱工業生産指数は前月比0.3%上昇でした。
前月は2.0%低下でした。