ドル円は110円台前半で推移

12日の外国為替市場では、ドル円相場は
110円台前半で推移しています。

米朝首脳会談が友好的な話し合いで
終わったとの見方が出ていることも
ドルを下支えしています。

円は他の通貨に対しても軟調な動きを
見せています。

ドル円は110.25円前後で、ユーロ円は129.95円前後で、
英ポンド円は147.40円前後で、豪ドル円は83.95円前後で
推移しています。

米朝首脳会談、「完全非核化、体制保証で合意」

トランプ米大統領北朝鮮金正恩朝鮮労働党委員長は12日、
シンガポール南部セントーサ島のホテルで初会談を行いました。

両首脳は、朝鮮半島の完全な非核化への取り組みと
北朝鮮の体制保証などを明記した共同声明に署名しました。

トランプ大統領は記者会見で、正恩氏に対して
日本人拉致問題を提起したと明らかにしています。

共同声明によると、米朝両国は新たな関係の構築を確認し、
永続的で安定した朝鮮半島の平和体制構築へ共に努力する一方、
北朝鮮の核問題で「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化
CVID)」の文言はなく、具体策については両国の高官らによる
継続協議となりました。

また、焦点の一つだった朝鮮戦争終結も言及されませんでした。

トランプ大統領は署名式で声明について「とても重要で、
包括的だ」と説明し、その上で「非核化のプロセスは
極めて早く始まる」と明言しました。

他方、正恩氏も、歴史的会談後、新時代が始まり、
世界は大きな変化を目撃するだろうと語っています。

トランプ大統領はその後の記者会見で、「朝鮮戦争が間もなく
終結するという希望を持っている」と表明し、北朝鮮
非核化については、実現に長い時間がかかると指摘し、
経済制裁も当面継続すると語りました。

同時に、正恩氏がミサイルエンジン試験場の破壊を
約束したことも明らかにしました。

さらに、米韓合同軍事演習については、対話中の実施は
「不適切だ」と述べ、当面は行わない考えを示しました。

また、適切な時期に平壌を訪問し、正恩氏を
ホワイトハウスに招くと語りました。