中国家計のインフレ予想が後退、銀行は金融緩和を予測=人民銀調査

中国人民銀行中央銀行)が2万世帯を対象に実施し、
22日公表した家計調査によると、来年第1・四半期の
中国の消費者物価上昇率が今年第4・四半期を上回るとの回答は
36.8%にとどまり、前回調査の49.6%から低下した。

また銀行業界を対象にした別の調査によると、第1・四半期に
金融緩和を予想する回答が前回調査の3.5%から14.4%に増えた。

家計調査では、回答者の29.6%が現在の物価に
満足していると答え、前回調査の26.4%から若干上昇した。

複数のアナリストによると、インフレ期待の低下は、
特に世界景気減速といった逆風が吹く中、中国人民銀行
成長重視の金融政策を追求する余地が拡大していることを意味する。

銀行業界対象の調査では、第4・四半期の貸出需要指数が
79.9%となり、前四半期の82.9%から低下。

景気減速と比較的高い借り入れコストが、中国企業
銀行融資需要に打撃を与えていることを示した。

さらに5000人の企業経営幹部を対象にした別の調査では、
中国企業ビジネス信頼指数も第4・四半期に68.4%となり、
前四半期の70.2%から低下した。

輸出受注指数は48.7%に落ち込み、
2009年4月以来、初めて50%を下回った。

国内受注指数も前四半期比2.1ポイント低下し、
53.2%となった。