年初もユーロが主役です

今週の為替市場は、ユーロが主役の座を
がっちり確保するものと思われます。

昨年末、ユーロは一段安となりました。

2012年早々に、欧州各国の巨額の国債償還が
予定されていることを材料に、
ユーロに売り圧力が高まりました。

さらに、フランスの格下げ観測が燻っていることも、
ユーロ売り圧力を高めているようです。

ユーロ円は、年末の薄商いの中で、
100円台を割り込み、99円台で越年しました。

ユーロ円が、100円台を割り込んだのは、
2001年6月以来、10年半ぶりのことになります。

これまで、欧州財政危機を背景にユーロ売りが
強まっていましたが、首脳会議などで、新たな策が
打ち出されたことで、ユーロが暴落する事態は
避けられていたのですが、さすがに年の瀬を迎えて
不安感が先になっているようです。

結局、ギリシャ危機以来、
様々な策が打ち出されたものの、
決定的な策は出されず、ユーロ危機は
底無し沼に落ち込んだ様相となって来たわけです。

ユーロの動きが今後の為替市場の
大きなカギになりそうです。

一方、ドル円は、やや円高方向に進んでいます。

わが国の輸出企業の円買いドル売りが、
円を押し上げているようです。

円が対ドルで最高値を記録した
当時の勢いはないものの、着実に円が
上値を窺う動きが出始めてきました。

年始の相場は、ユーロ売りに連れて、
今までの動意薄の動きに
変化が出始めてきたということです。

ドル円も76円台で越年するなど、
先行きのドル先安観が強い動きを見せています。

一方、円自身の材料は引き続き、
弱い材料が目白押しです。

しかし、消去法の円買いが
年初の続く公算が高まっています。

ユーロ、ドルの弱い材料を
睨みながらの展開が続くものと思います。

予想レンジは、
ドル円が72.20〜78.20円、
ユーロ円が92.20〜102.20円、
英ポンド円が113.20〜121.20円、
ドル円が73.20〜80.20円。