フィッチ、豪4大銀の格付けを「ウォッチ・ネガティブ」に指定
格付け会社のフィッチ・レーティングスは30日、
オーストラリアの4大銀行の格付けについて、
引き下げ方向で見直す「ウォッチ・ネガティブ」に指定した。
資金調達を海外に依存している点を
反映した措置と説明している。
フィッチが同じ格付けの他行よりも資金調達プロファイルが
貧弱としてネガティブに指定したのは、
コモンウェルス・バンク・オブ・オーストラリア、
ウエストパック・バンキング・コーポレーション、
ナショナル・オーストラリア・バンク、
オーストラリア・アンド・ニュージーランド・バンキング・グループの4行。
ただ格下げがあるとしても1段階にとどまる
「可能性が最も高い」としている。
4行は預金と貸し出しのギャップを補うため今年中に
主として米欧で1000億ドル前後を調達する予定。
ユーロ圏危機で市場が動揺する中、最近行われた
カバードボンドの発行では調達コストが
昨年の無担保債発行時の2倍近くに跳ね上がった。
4大銀行の長期発行体格付けは、
コモンウェルス・バンク・オブ・オーストラリア、
ウエストパック・バンキング・コーポレーション、
ナショナル・オーストラリア・バンクの3行が「AA」で、
オーストラリア・アンド・ニュージーランド・バンキング・グループが「AAマイナス」。