EUの新財政協定、再交渉はしない=メルケル独首相

メルケル独首相は、財政規律強化を定めた欧州連合EU)の
新財政協定について、再交渉はしないとの考えを示した。

同協定をめぐっては、経済成長促進の視点が
不十分との批判が出ている。

首相は、27日付の独紙WAZに掲載されたインタビューで
「新財政協定については、交渉を行った末に25カ国の首脳が署名し、
ポルトガルギリシャでは既に批准した。欧州各国の議会で
今にも承認されようという段階で、アイルランドでは
5月末に国民投票を実施する。再交渉は不可能だ」と述べた。

さらに、欧州首脳らは既に経済成長促進と雇用創出の
具体的提案に向けた準備を進めていると語った。

5月の仏大統領選決選投票に臨む野党社会党のオランド候補は、
以前から、選挙で自身が勝利した場合には新財政協定の再交渉を
求める考えを表明している。

ただ、同候補は今週に入り、後日別の協定によって成長促進と
雇用創出の戦略を補完するのであれば妥協の余地もあると示唆していた。