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欧州中央銀行(ECB)のクーレ専務理事は31日、
ECBのバランスシートのリスクに注意が必要だと指摘、
損失が発生した場合は最終的には納税者負担となる
との認識を示した。
ユーロ圏の金融市場で担保不足は生じておらず、
円滑な金融取引を実現するため、担保を有効活用
することが優先課題だとの見方も示した。
大阪で開催中の国際金融会議「サイボス」で述べた。
専務理事は「ECBのバランスシート上の
リスクポートフォリオに注意する必要がある」と発言。
「ユーロ圏の資本市場は、危機のため寸断されている。
こうした状態が長く続いてはならない」とし、
域内資本市場を統合するため、金融インフラ整備の
面でできる限りのことを行うと述べた。
危機対策の一環で、公開市場操作の担保基準を
緩和していることについては「ECBが担保基準を
さらに積極的に緩和すると期待してはならない。
すでに十分な措置をとった」と発言。
「通貨ユーロはダイヤモンドのように強固で長持ちする。
ダイヤモンドを壊すのは難しい」とも述べた。