ユーロ圏危機、終わりには程遠い=メルケル独首相

メルケル独首相は、ユーロ圏の問題の本質に対処する
改革措置が効果を表しつつあるものの、ユーロ圏
ソブリン債務危機は終わりには程遠いとの見解を示した。

31日夜に放送される新年の
演説の録音インタビューで述べた。

首相は「われわれは繁栄と団結のため、適切なバランスを
取る必要がある」と指摘し、ドイツの繁栄と欧州連合EU)の
繁栄を結び付ける境界線に言及。

「欧州ソブリン債務危機はこのバランスがどれほど
重要であるかを示している」と語った。

また「われわれが導入した改革は効果を表し始めている」
とした上で、「さらなる忍耐が引き続き必要だ。危機は
まだ終わりには程遠い」と警告した。

ショイブレ財務相は、28日付のビルト紙に掲載された
インタビュー記事で危機の最悪期は終わったと述べており、
メルケル首相の発言は同相の見解を間接的に否定するものとなった。

9月の選挙で3期目を目指すメルケル首相は、
ドイツの失業率が1990年のドイツ再統一以来の
水準に低下したことや、雇用者数が過去最高に
増加したことを誇らしげに強調した。

ただ、景気減速に直面しており、2013年は2012年よりも
厳しい状況になる可能性があるとも指摘した。