新興国市場からの週間資金流出額は30億ドル超に=米調査会社

米調査会社EPFRグローバルのデータによると、
新興国市場からの資金流出はペースを速め、
8月21日までの1週間で流出額が
30億ドル超に達したことが分かった。
複数の銀行が23日に明らかにした。

EPFRグローバルが顧客に
データを提供したのは22日遅く。

それによると、21日までの1週間で、新興国債券
ファンドからの資金流出額は13億ドルとなり、
7月中旬以来で最大となった。

このうち、米国債の動きに一段と敏感な
ハードカレンシー債からの資金流出額は
前週比倍増の7億3200万ドル。

流出額の3分の2は
一般投資家からの売りだったという。

米緩和策縮小観測を背景に新興国市場の資産は
ここ数週間で大きく売り込まれている。

米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が
年内の緩和策縮小の可能性に言及した5月下旬以降、
新興国債券ファンドからの資金流出総額は
204億ドルとなった。

データによると、新興国株式ファンドからの
資金流出額は17億3000万ドル。

アジアやラテンアメリカ
ファンドからの資金流出が大きかった。

資金流出額を国別に見ると、ブラジルの
ファンドが約5億ドル、中国が3億ドルだった。