ウクライナ情勢、見逃せません

今週の為替相場は、ウクライナ情勢を
注目する展開になりそうです。

引き続き、各国の経済指標に対する注目度は
強いものがありますが、米国の景気改善は
織り込み済みとの見方も出ています。

今週は、米国でFOMCが開催されますが、
超緩和策の縮小は継続して行われる
との見方が支配的となっています。

FRBは粛々と、利上げに向けて舵を
切っているとの印象が強いと思います。

それでもドルが上昇しにくい要因は、
ウクライナ情勢が一段と厳しさを
増しているからです。

ウクライナが東部のロシア支持派に対し、
攻撃を加えたことで、ロシアがウクライナとの
国境近くで、軍事演習を行うなど、偶発的な
武力衝突の可能性が一段と強まってきました。

ロシアは、ウクライナに対する攻撃を
止めようとしませんし、ウクライナ
ロシア支持派に対する攻撃を継続しています。

欧米が話し合ったウクライナ合意は、
破綻している状態です。

欧米は、ロシアに対する制裁を
さらに厳しくする方針で、ロシアは
ウクライナに対する武力攻勢を止めません。

欧米、ロシアともに、振り上げた拳を
下ろす手立てが見つからない状態です。

いつ、どんなタイミングで、武力衝突に
発展する可能性が強まっているのです。

為替市場は、ウクライナでの武力衝突を
徐々に織り込んでいるという感じです。

この中、日本は大型連休入りとなります。

休日の日数は少ないものの、日本の経済活動は
小休止となる可能性が強まっています。

市場に対する寄与度も、後退する可能性が強く、
日本からの厚い売り買いで、動いていた円相場に
与える影響が少なくないと思います。

こういう時は、相場が大きく
振れる可能性があるのです。

どちらかというと、大型連休の入りは
円売りが強まり、大型連休の出はドル売りが
強まるのですが、ウクライナ情勢の緊迫化が
どう影響を与えるのか注目したいと考えています。

予想レンジは、
ドル円が98.20〜104.20円、
ユーロ円が138.20〜144.20円、
英ポンド円が167.20〜173.20円、
ドル円が91.20〜96.20円。