ユーロ圏、金融危機を完全に脱したわけではない=コンスタンシオECB副総裁

欧州中央銀行(ECB)のコンスタンシオ副総裁は28日、
ユーロ圏は2年前の金融危機から回復しつつあるものの、
危機から完全に脱出したわけではないとの慎重な見解を示した。

副総裁はフランクフルトで開催されたECBと
欧州委員会の共同会議で「われわれは明らかに峠を越し、
状況は安定的になった。(だが)危機が完全に終息したと
宣言するのは時期尚早だ」と述べた。

さらに、ユーロ圏は低成長率や高失業率、金融面での
著しい分断という大きな問題に直面しているとの見方を
明らかにした。

副総裁はまた、今週発表される4月のユーロ圏
インフレ率について、目標としているような数字は
特にないとし「重要な情報だが、いかなる決定を
行うにしても、それだけをみることはない。
われわれが必要としているのは、インフレの
中期的な見通しについて、よりファンダメンタル面からの
見方をすることで、1カ月や2カ月の数字が問題ではない」
と述べた。

ECBには準備している政策措置があるか
との質問に対して「いくつかの措置がある。
これまでにも述べているように、必要であれば
行動する」と語った。