2015年のユーロ圏成長率予想、1.3%に引き上げ=欧州委

欧州連合EU)の欧州委員会は5日、
ユーロ圏の最新の経済見通しを発表した。

2015年の域内総生産(GDP)伸び率を1.3%と
予想し、11月時点の1.1%から引き上げた。

2016年についても1.7%から1.9%へ上方修正した。

原油相場の下落やユーロ安、欧州中央銀行(ECB)の
量的緩和が寄与すると見込んでいる。

2014年の成長率は0.8%とした。

モスコビシ欧州委員(経済・財務・税制担当)は
昨年11月の前回予想と比べて「欧州の経済見通しは
やや明るさが増した」と述べた。

欧州委は投資の回復も成長に
貢献すると予想している。

ECBの金融緩和や3150億ユーロ(3580億ドル)
規模のEUの投資計画により、2014年比で
2015年は2.0%、2016年は4.4%の投資増を
見込んでいる。

2014年は0.9%増だった。

モスコビシ委員は「原油とユーロ相場の下落が
EU経済の支援材料になった」と指摘し、EU
投資計画とECBの量的緩和が改革や財政政策に
追い風になるとの見方を示した。

欧州委はユーロ圏の消費者物価(CPI)の伸びが
2015年は0.1%のマイナスとなり、2016年に
プラス1.3%に回復すると予想した。

2014年は0.4%の伸びにとどまった。

失業率は2014年は11.6%だったが、景気回復が
勢いを増し2015年は11.2%、2016年は10.6%に
低下するとみている。