ギリシャ景気にリスク、合意履行できない場合=ストゥルナラス中銀総裁

ギリシャ中央銀行のストゥルナラス総裁は、
政府が債権者側との合意を履行できず、
財政が悪化し、改革が停滞した場合は、
同国経済の今年のプラス成長見通しに
対してリスクが生じるとの見方を示した。

総裁は年次報告書のなかで、政府がユーロ圏諸国と
金融支援の4カ月間延長で合意したことで、
景気にとっての「悲惨な結果」は回避された
と指摘した上で、政府に対し、構造改革を推進し、
債権者側と最終合意に達するよう求めた。

「われわれは協力と信頼の精神で協議を進め、
パートナー諸国と相互に有益な最終合意を
結ぶ必要がある」と述べた。

ギリシャは昨年、6年間に
及んだ景気後退を脱却。

中銀は今年もプラス成長が継続し、来年は
景気回復が加速すると予想している。

総裁は現在必要とされる構造改革はこれまでの
改革よりも規模がはるかに小さく、負担が少ない
と指摘。

「われわれがコミットメントを堅持すれば、
われわれのパートナーはギリシャの債務負担低減に
向けた追加措置を検討するとの決定を再び表明すると
みられる」とした。

また、ギリシャの銀行は十分な資本水準を
確保しているが、ここ数カ月間に高水準な
不良債権流動性の「相当なひっ迫」という
課題に直面し、依然として短期金融市場への
アクセスがないと説明した。

その上で、欧州中央銀行(ECB)がギリシャ国債
資金供給オペの適格担保として認める特例措置を復活し、
ギリシャの銀行への資金供給を再開できるように、
政府に対してユーロ圏との合意を履行するよう求めた。