オーストリア財務相、ギリシャ債務不履行を懸念

オーストリアシェリング財務相は7日、ギリシャ
債務不履行(デフォルト)に陥れば直ちに多くの問題が
噴出するのは目に見えているものの、数カ月間にわたり
協議が行われているにもかかわらず妥当な解決策が
いまだ見出されていないことに懸念を示した。

財務相はロイターのインタビューに対し、
欧州中央銀行(ECB)によるギリシャの銀行に
対する緊急流動性支援(ELA)が実施されている
間は問題はないが、デフォルトが発生すれば、
直ちに問題に直面する」と指摘。

ギリシャによるユーロ圏離脱は選択肢になく、
ギリシャ支援第2弾も完了していないなかで
第3弾は開始できず、ヘアカット(債務減免)も
支援にならない」とし、「理にかなう解決策は
皆無となっており、このような状況は自分自身
これまで経験したことがない」と述べた。

また、ギリシャは毎月のように資金が底を
尽くとしながらも、実際は資金は存在していたことを
踏まえると、ギリシャの資金がまもなく底を尽く
との議論に対しては「若干の懐疑感」を持っていると指摘。

ただ、今年下半期には確実に底を尽くとの見方を示した。

財務相は、ユーロ圏離脱や欧州(EU)脱退の
決定はギリシャにしかできないと指摘。

欧州はギリシャ離脱による経済的な影響には
対処できるとしながらも、政治的な影響は
別の問題となると述べた。

またギリシャがユーロ圏を離脱し、独自の通貨を
導入した場合、その通貨の価値は良くてユーロの
半分程度となると見られるため、「ギリシャにとり、
破滅的な状況となる」と述べた。