市場のボラティリティと低金利、銀行にとってリスク=ノワイエ仏中銀総裁

欧州中央銀行(ECB)の理事会メンバーである
ノワイエ仏中銀総裁は26日、市場のボラティリティ
金利に関連したリスクがあり、銀行セクターに
特段の注意を払う必要があるとの見解を示した。

同総裁は、 トップを務めるフランスのプルーデンス規制・
破綻処理庁(ACPR)の年次報告で、フランスの銀行は
特に預金金利が規制されており、市場金利に基づいた
引き下げが行われていないことから、低金利下で
金利マージンが圧迫されていると指摘。

記者会見で「2014年及び現在も重くのしかかる
様々なリスクは、金融システムに対する特別な
警戒を正当化している」と語った。

リスクとしては「多くの場合、流動性が限られた
状況や低金利下で見られる市場のボラティリティ
特に留意している」とした。

また、低金利によって中期的に保険会社の投資収益が
打撃を受けるとし、特に生命保険会社について
注意を呼びかけた。

また同総裁は、ギリシャがユーロ圏を離脱しても、
フランスの銀行にとってリスク要因にはならない
との認識を示した。

総裁は、フランスの銀行がギリシャに対する
投融資をここ数年で大幅に削減したと指摘。

「今のフランスの銀行業界にとって(ギリシャ
ユーロ離脱は)重要なリスクだとは思わない」
と述べた。

総裁は「(ユーロ離脱は)ギリシャにとっては
特にリスクとなる」とも発言。

ギリシャが対外支援に依存する状態は
誰も望んでおらず、経済の復興が
最大の課題だと述べた。