景気判断を維持、「生産」と「中国経済」下方修正=7月の月例報告

政府は、7月の月例経済報告で、国内景気の基調判断を
「緩やかな回復基調が続いている」として据え置いた。

ただ生産の判断を、5、6月の「一部に弱さが
見られるものの、持ち直している」から
「横ばいとなっている」に下方修正した。

海外経済では中国の見方を
3カ月ぶりに下方修正した。

前月までの「拡大テンポは一段と緩やかに
なっている」を「緩やかに減速している」とした。

加えて先行きも「拡大傾向が続く」との表現を削除し、
「各種政策効果もあり、安定的な成長は維持される
ものと見込まれる」と修正した。

これを踏まえ、国内経済の先行きリスクについても、
前月の「海外景気の下振れ」を「中国経済
はじめとした海外景気の下振れ」に置き換えた。

一方でメリットしてあげていた
原油価格下落の影響」を削除した。

このほかの項目は判断の変更はなかった。

個人消費は引き続き「持ち直しの兆しが見られる」として、
3カ月連続で「兆し」との表現を変えず、回復感に
乏しいことをにじませている。

5月の消費総合指数は前月比0.6%上昇し、
4月の落ち込みから回復しているものの、
プラス幅は小さい。

新車販売台数が6月に伸び悩み、家電販売額も
減少傾向にあるなど、高額耐久財の売れ行きが
足を引っ張っている。

他方で設備投資は「持ち直しの動きが
見られる」として、前向きな動きを評価。

雇用情勢も「改善傾向にある」としている。

輸出は「概ね横ばい」とした。