リスク回避の円高に注意

今週の為替相場は、リスク回避の円高
注意する展開が見込まれます。

中国株価の再下落を受けて、世界同時株安の動きが
強まる中で、円は対ドルで一時121円台後半に
上昇する動きを見せました。

米国では、9月に利上げを実施する構えを崩していませんが、
株価の動向が不安定な中で、米国が利上げを出来るかどうか、
懐疑的な声が広がっています。

株安と原油安、これらの問題が米国が利上げを
踏みとどまるとの声が市場では高まっています。

この結果、前週末のNY市場では、円が対ドルで
一時121円台後半に上昇する動きを見せました。

この流れは、今週も続くものと思います。

株価の不透明感は依然として強く、世界経済に
与える悪影響はなお継続すると見られています。

この結果、リスク回避の円買いは継続する
との見方が強まっているわけです。

米国の利上げが行われるとの思惑から強まった
ドル買いが、利上げが遠ざかったとの見方に
転じたことで、ドルが売られる図式になっているのです。

中国の景気が急ストップしたことを受け、
利下げを相次いで実施したことや、人民元
切り下げを行いました。

さらに中国は、株価を維持するために、
株式市場に対し、過度の介入を行い、
株価の下落を防ぐ策を数々打ち出しました。

結局、こうした不自然な当局の介入が、今の株安を
誘っていることに着目しないといけないと思います。

過ぎた介入が、今の不安定な
株価の動きに繋がっているのです。

同時に、為替相場のドル高にも繋がっていたのです。

不自然なドル高は修正される。

今は、その場面にある、
そう考えると理解しやすいと思います。

米国に利上げについて、前向きな発言が出来た時には、
再びドル買いが強まる動きも考えられますが、
その場合も125円を超えることが出来るか否かが、
大きな問題になりそうです。

予想レンジは、
ドル円が118.20〜125.20円、
ユーロ円が135.20〜1402.30円、
英ポンド円が186.20〜193.20円、
ドル円が85.20〜92.20円。