中国人民銀、外為取引の準備金義務化は全デリバティブ対象=文書
中国人民銀行(中央銀行)は10月から外貨を
買い入れるデリバティブ取引についても、
一定の準備金を確保するよう義務付ける。
ロイターが入手した2日付文書で明らかになった。
元安につながる取引のコストを
引き上げる狙いがある。
商業銀行が顧客と通貨フォワード取引を結ぶ場合に、
人民銀は残高の20%を準備金として確保するよう
求める方針であることが1日、関係筋の話で
明らかになった。
先月の人民元切り下げ後の投機的な動きや
ボラティリティの抑制を目的としている。
今回入手した文書によると、人民銀は規制の対象を
全ての為替デリバティブ取引に拡大する。
具体的にはフォワードとスワップ契約については
準備率を名目価値の20%、オプションは元本の
名目価値の10%とする。
文書の内容を確認した香港のあるトレーダーは
「人民銀の計画が前日明らかになってから、
市場参加者は準備金を回避するための代替策を
探っていたが、それが不可能なことが明らかに
なった」と語った。
人民銀はコメントを控えた。
人民銀は為替のスポット市場への介入や、
デリバティブ取引の規制強化などで過度の元安を
抑制しようとしているが、一部のトレーダーは
こうした措置は為替改革に逆行すると指摘する。