米利上げ織り込みも125円に届かず?

今週の為替相場は、いよいよ米国の利上げを
織り込む動きになる可能性が予想されます。

欧州では、ECBが追加緩和を実施しましたが、
中途半端な追加緩和に終わったとの批判が
市場では強まっています。

欧州のデフレへの対応策としては、
思い切った追加緩和ができなかった
と言う批判が多いわけです。

ドラギ総裁は、追加緩和の可能性が
あることを示していますが、市場から
催促されるような追加緩和では、その意味が
無いという見方が市場では多いのです。

為替介入についても同じですが、市場が
想定している範囲内での行動を起こしても、
次を催促されることが多く、その意味では、
今回のECBの追加緩和策は、無いもしていないのと
同じような結果に終わる可能性があります。

一方、米国では、いよいよ12月の超緩和策の終焉、
利上げに向けた動きが想定されています。

発表された米雇用統計などで、FRBが米経済を
注視する姿勢を示していた材料はクリアでき、
イエレンFRB議長も政策変更の可能性を
強く示しています。

市場は、12月のFOMCで政策変更する
可能性をほぼ織り込んでいます。

当初、米国が政策変更をすることで市場に
動揺が走るという不安は、この一連の動きで
払拭されているような感じがします。

新興市場国経済にとっては、まだ不安が残りますが、
これまでの米国が政策転換するか否か、不安だという
見方は大きく後退する形になっています。

市場が織り込んだ形で米国が政策変更をすると、
為替市場も大きく動揺する可能性は少ない
と思います。

まず、超緩和策の解除は100%織り込んでいる
ようなので、不安は無いと思います。

超緩和策の解除にとどまらず、利上げを
行った場合には、やや動揺が走る可能性が
あると思いますが、これでも市場の織り込み率は
60%程度となっていると考えています。

米国が、超緩和策の解除にとどまるのか、
利上げまで踏み込むのか、これを睨んだ
神経質な展開が今週は続くものと見込んでいます。

予想レンジは、
ドル円が118.20〜125.20円、
ユーロ円が128.20〜135.20円、
英ポンド円が181.20〜187.20円、
ドル円が86.20〜82.20円、