円高値圏で一進一退か

今週の為替相場は、円が
高値圏で一進一退推移が予想されます。

日銀のマイナス金利導入というサプライズは
あっという間に解消してしまいました。

円が120円台に下落する動きも見られましたが、
結局、日銀の円安後押しは、一過性のものに
とどまりました。

市場は、原油安や株安、中国経済、米国経済、
世界経済の先行き不透明感を材料にドル売りを
持ち込む動きを強めています。

また、発表された米雇用統計は、非農業部門の
新規雇用が15.1万人増にとどまったことを要因に、
失業率の改善にも関わらず、ドルは買いにくい動きを
見せています。

本来なら、日銀が捨て身でマイナス金利導入に
踏み切り、日米の金利差が拡大し、本来なら
ドル買い・円売りに繋がっても良いのに、
マイナス金利導入前の水準にあっさり戻って
しまっています。

辛うじて、ユーロ円で、ユーロが底堅い動きを
していることで、円の独歩高が何とか抑えられている
状態だと思います。

今は、何とか為替相場の波乱はないのですが、
3月には欧州中央銀行(ECB)が追加緩和を
決める可能性が高まっています。

ECBが追加緩和を決定すれば、ユーロが対ドル、
対円で売られる可能性があります。

結果的に、リスク回避の円買いが
優位になると考えます。

円が売られる要因は、中国、北朝鮮との緊張激化、
日本でのテロ勃発などが起こった場合が挙げられる
と思います。

そうした要因がなければ、3月末にかけて、
円高が進み、円の上値メドは110円前後を
予想しています。

米国の景気回復テンポが意外に鈍いことが、
ドルの重石になると思います。

またユーロについては、英国が欧州から
離脱する動きが強まると、ユーロ圏の動揺を誘い、
結果的にユーロ売りに繋がるような感じがします。

予想レンジは、
ドル円が113.20〜119.20円、
ユーロ円が126.20〜132.20円、
英ポンド円が166.20〜172.20円、
ドル円が78.20〜85.20円。