円、対ドルで112円台前半に上昇

週明け29日のニューヨーク外為市場では、
円が全面高の展開となりました。

週末開催の20か国・地域(G20財務相中央銀行総裁会議
27日発表した声明で、低成長・低インフレへの具体策を
示すことができなかったことを受けて、安全資産とされる
円が主要通貨に対して上昇しました。

G20声明では、為替相場については緊密に協議するとしたが、
具体的な政策が打ち出されなかったことから、協調介入などの
策は行われないとの見方が広がっていることも、円買いに
繋がっているとみられています。

円は、東京時間に入って、じりじりと上昇。

対ドルでは112円台前半、対ユーロでは
122円台前半に上昇しています。

G20直前には、何らかの政策が打ち出されるのではないか、
そんな期待が出て、ドル買い・円売り、ユーロ買い・円売りが
持ち込まれ、円が総じて軟調になりましたが、円安を意図する
政策は打ち出しにくいとの見方が広がっていることも、
円買いに繋がっているようです。

G20での声明ほどに各国の連携は強くないとの見方が
ある一方で、日本が円安誘導を行うことは、各国が
反対しているとの見方も出て、110円台に円が上昇した場面で
思惑が広がった円売り介入は実際には行われていなかったことも、
円安誘導に対する期待が剥落し、とりあえず円を買って
安心との読みが広がっているようです。