米利上げの確度を見極めへ

今週の為替相場は、米国の利上げの
確度を見極める動きが続くと思います。

米国では、発表された経済指標が
米景気の底堅い動きを見せています。

また、今週発表される米雇用統計も
堅調な数字が発表される可能性が
強まっています。

米国では、先に発表されたFOMCで、次の利上げの
時期が早まったとの声が出ており、米国の利上げを
後押しする内容になるのか否かが注目されます。

一部では6月のFOMC(14、15日)での利上げを
想定する声が出ていますが、その後に、英国では
欧州離脱を決める国民投票が予定されており、
この結果を前に、米国が利上げを行わないのではないか、
との声も聞かれています。

ただ、利上げ観測が一段と強まってきたことで、
週末に発表される米雇用統計が改善すれば、
利上げ観測は一段と強まることが想定されます。

日米の金利差を考えれば、一段のドル上昇も
予想されますが、これまでも米国の利上げについては
何度も織り込まれており、さらなるドルの上昇には
つながりにくいと考えます。

また、G7でも示されたように、通貨安競争は
回避する姿勢を示しており、為替相場の水準について、
日米の思惑がかなりかい離していることもあり、
一段の円安には米国の圧力が出てくることが予想されます。

伊勢・志摩サミットでは、米国が日本サイドの
意図を組んで、経済宣言、政治宣言等々で、
日本の思い通りのまとめ方に賛意を示したこともあり、
為替安競争については、米国の率直な発言が
出てくるものと思います。

ある意味、円が売られる場面で、円を買いたい
向きにとって絶好のチャンスとなる可能性があります。

110円を大きく超える円安が許容されるのか否か、
そうした動きを改めて確認する週になると思います。

予想レンジは、
ドル円が106.20〜112.20円、
ユーロ円は117.20〜124.20円、
英ポンド円が156.20〜162.20円、
ドル円が75.20〜82.20円。