円、103円台前半に上昇=日銀総裁発言で緩和観測後退

週明け5日の外国為替市場は、円が上昇。

朝方は、米国の利上げ観測や日本の金融緩和観測が
強まった先週の流れを受けて、104円台前半で取引が
始まりましたが、その後、黒日銀総裁が講演で、
マイナス金利の金融機関収益への影響に関する発言が
伝わると、9月追加緩和への思惑が後退したと見方から、
円を買い戻す動きが強まり、対ドルで103円台前半に
上昇しました。

円は、対欧州通貨でも上昇、対ユーロでは115円台前半、
対英ポンドでは137円台前半で推移しています。

市場では、米国の利上げと日本の金融緩和をセットにして、
対主要通貨で円を売る動きが強まりましたが、米国の
利上げについても、足元の米国経済指標をみると、
その可能性は難しいとの声がある一方、日本の金融緩和も、
黒田日銀総裁発言で難しくなってきたとの声が出ています。

日米の政策金利決定に向けて、
波乱含みの動きが強まるものと思います。