ドル、底堅い動きを継続か

今週の為替相場は、ドルが底堅い動きを
継続するものと思われます。

先週末発表された米雇用統計では、時間当たり賃金の
上昇や11月分の非農業部門の新規雇用者が20万人増に
上方修正されたことを受けて、ドルが買い戻される
動きを見せました。

ドルは対円で117円台に上昇して取引を終えました。

年明け後、ドルは対円で115円付近まで下落する動きが
見られましたが、米雇用を受けてドル買いが強まったわけです。

雇用統計の中身は好調なものではありませんでしたが、
時間当たり賃金が上昇したことや前月分の新規雇用者が
20万人の大台に乗せたことがドル買いの安心感に
繋がったものとなりました。

雇用統計に対する不安感が払拭されたことや
20日に新大統領にトランプ氏が就任することで、
「トランプショック」の動きはドル買いとの読みが
広がると思います。

米国第一主義を強調していることで、米国経済が
上向きになる可能性があり、ドル、米株は堅調な動きを
維持するのではないか、と思います。

特に、トランプ氏が大統領に就任する日を目前に
しているだけに、トランプ氏の発言が金融市場に
大きな影響を与えるものと考えています。

この中、米国企業だけではなく、日本の企業に対しても、
メキシコに工場を作ることに反発しており、
米国第一主義の影響は民間企業にも出始めています。

このようなトランプ氏の脅しに近い発言が
目先は米国経済を浮上させるものになるのでは
ないかと見られています。

トランプ氏の力強さがドル買いを誘う
可能性が強いと思います。

円は、再び韓国との関係が悪化したことで、
アジアでの日本の地位が低下する可能性があり、
円を積極的に買えない動きが出てくる可能性が
強いと思います。

さらに、昨年末の日露首脳会談も日本にとって
芳しいものではなかったことも、日本の地位の
低下に繋がり、円を買うのは難しいとの見方が
強まると思っています。

新大統領誕生の祝儀のドル買いが
強まる可能性を読んでいます。

予想レンジは、
ドル円が114.80〜120.80円、
ユーロ円が118.90〜126.80円、
英ポンド円が138.80〜146.80円、
ドル円が82.90〜88.80円。