FRB金融政策報告書、米商業用不動産の値上がりに懸念増す

米連邦準備理事会(FRB)は14日、イエレン議長の議会証言に
合わせて議会に提出した金融政策報告書で、米商業用不動産の
値上がりに「懸念が増している」との認識を示しました。

FRBが半期に一度の金融政策報告書で、商業用不動産セクターに
警鐘を鳴らすのは2015年2月から5期連続となります。

FRBは今回の報告書で「不動産価格が上昇を続け、資本収益率は
歴史的な低水準に低下する中、過去1年で懸念が増大している
分野である商業用不動産の評価額は一段と上昇した」と指摘しています。

ただ、金融の安定性全体に対するリスクは「中程度」としました。

報告書は、商業用不動産の債務は経済全体に対して依然低水準で、
銀行は融資基準を厳格化しているものの、商業用不動産の評価額の
上昇圧力が高まることで、一部の中小銀行は商業用不動産の大幅な
値下がりの影響を受けやすくなる可能性があると警告しています。