コミー前FBI長官、米政権の「うそ」を糾弾

トランプ米大統領に解任された米連邦捜査局(FBI)の
コミー前長官は8日、上院情報特別委員会の公聴会
出席し、ホワイトハウスによる「うそ」と「名誉棄損」を
批判するとともに、トランプ氏は正直さに欠け、大統領の
規範を越えた振る舞いをしていると示唆する爆弾証言を
行いました。

コミー氏は上院議員の前で宣誓をした後、「FBI長官の解任は
理由が全くなくても法律上は可能だが、現政権はその後、
FBIが混乱しており、統率がとれておらず、またFBI職員らは
指導者への信頼を失っていたと述べることで、私の、
そしてさらに重要なことにFBIの名誉を毀損することを
選んだ」と非難し、「それは、明らかなうそだ」と続けました。

3時間近くに及んだ公聴会でコミー氏はさらに、トランプ大統領
2人きりで話をする機会が何回かあった際、大統領の行為が
「非常に憂慮すべき」また「非常に懸念すべき」もので
「衝撃を受けた」と証言しています。

また、自分が解任された理由は「ロシアに関する捜査の方法を
変えるため」だったとの見解を示し、「これは非常に
深刻な事態だ」と指摘しました。

コミー氏は、通常公表されることはない大統領との非公開会談の
詳細を明らかにした上で、その内容の徹底したメモを取った
理由として、トランプ大統領が会話に関し「うそをつく」ことを
懸念していたと述べています。

コミー氏は、大統領の行為が司法妨害にあたるかどうかについては
特別検察官が判断することだとの見解を示しました。