ドル下値めどを意識か

今週の外国為替市場は、ドルが目先の
下値めどを意識する展開か。

米国では12月の利上げは間違いないとの声が
出ている一方で、米FOMCでの議事要旨で12月の
利上げの是非について政策担当者が懐疑的な
見方を示しているの観測が流れる中で、ドル売りが
強まる動きとなりました。

これに対して、ECBの利上げは間違いないとの読みが
出ていますが。これは発表された11月のユーロ圏購買
担当者景気指数(PMI)速報値が高水準となったことから
ECBの量的緩和縮小が実施されるとの見方が強まり、
ユーロは対ドル、対主要通貨で上昇しました。

今週はこの流れを受けて、ドルは対ユーロでは軟調な動き、
対円でも軟調な動きを続けるのではないかと思われます。

特に、今週は年末を意識した収益送金の動きが活発なることも
予想され、年末を前にこれまで買い越していたドルを売る動きが
強まるのではないか、とも見ています。

その流れは先週からやや強まっており、111円や110円が
壁になるのではなく、一気に110円を超えるドル安が
進むのではないかとも見ています。

もちろん、ドルの下値ではわが国の輸入業者を中心に
ドル買いが強まることも予想されますが、年末が
意識される中で、ドル売りの圧力が優位になるのではないか
と思います。

110円を超えると、一気に108円台が見えてきます。

問題は108円台が壁になるか否かですが、ドルの下値を
探る動きが強まれば、一気に106.20円を意識する動きが
出てくると思います。

年末相場が意識される中で、ドル売りで勝負できるのか、
市場の動きを見極めたいと思います。

予想レンジは、
ドル円が106.20〜113.20円、
ユーロ円が128.20〜135.20円、
英ポンド円が144.20〜152.20円、
ドル円が78.20〜86.20円。