ドル上昇は緩やかか

今週の為替相場は、ドルは底堅い動きを継続するも、
上昇は緩やかな動きが想定されます。

米国では、7月のFOMCでの金利引き上げが想定され、
年内3回の利上げが予想する声が強まっています。

金利差拡大を睨んで、ドルが底堅い動きが継続することが
予想されています。

この中、欧州ではイタリアの政治不安を巡る動きから
ユーロが軟調な展開となりました。

米欧の金利差拡大が意識される中、政治的不透明感が
ユーロにとっては押し下げ材料になっています。

ドルは対円でも111円台を回復するなど、ドルの底堅い動きが
目立っています。

ただ、ドルにも弱材料があります。

米国の財政赤字が1兆ドルを超えるのではないかとの
リポートが発表され、これがドルにとっては足かせに
なるのではないかとの読みが出ています。

今のドル買いは継続しない、そんな見方も為替市場では
聞かれており、ドルは底堅いものの、ドル買いが一方的に
続くとの見方は少なくなっています。

対円では112円台をどんなスピードで抜けていくのか、
このスピードが鈍ければ110円前後でのもみ合い推移が
想定され、あっさり112.20円を超えるドル買いとなれば、
115円台を意識する流れが出てくると考えています。

この中、ユーロの動きが気掛かりです。

ユーロ圏の経済指標が低調なことから、利上げに向けた動きが
足踏みするとの見方が浮上する中、イタリアでの政治的
不透明感がユーロ一弱の可能性を強めています。

対ドル、対円でユーロが軟調な動きを示す中で、
ドル円もユーロ安が円を支える材料になる可能性があります。

三極通貨のもつれた糸が、今後の為替相場
大きな影響を与えることには注意が必要かと思います。

予想レンジは、
ドル円が106.20〜112.20円、
ユーロ円が126.20〜132.20円、
英ポンド円は146.20〜152.20円、
ドル円が78.20〜84.20円。