ユーロ動向を注目へ

今週の為替相場は、引き続きユーロ動向を
注目する展開が予想されます。

ユーロ圏では来年の利上げは視野に入ってきましたが、
今年は緩和策の解除は見込まれるものの、具体的な
利上げはまだ先との見方から、対ドルで軟調な動きを
見せました。

また、イタリアの新政権が反EUを掲げるものと
なったことで、イタリアのEUからの離脱を
意識する声が出て、イタリアの政局不安、
ユーロ圏の不透明感に結びつき、ユーロが
軟調な展開となりました。

この中、利上げについては、ECBが具体的な対策を
取らないことで、米欧の金利差拡大が意識され、
ユーロを積極的に買う材料は見当たらないとの評価に
つながっています。

とは言え、今年10月以降については、緩和策を
縮小することは明らかで、金利差意識の動きも
拡大から金利差縮小を意識する展開になりそうな
感じです。

また、ユーロ圏の不協和音を材料にしたユーロ売りの
動きも、イタリアの新政権がユーロ圏からの離脱を
示していないこともあり、やや落ち付きを見せる展開と
なっています。

この中、気掛かりなのが米欧貿易戦争bの行方です。

米国のトランプ大統領は、欧州との貿易戦争を
強める政策を発表しました。

奥州からの自動車輸出について、新たな関税を
かける考えを明らかにするなど、友好関係を
無視した形で、貿易戦争を仕掛けている感がします。

こうしたトランプ大統領の姿勢に対して、
欧州は真正面から受け止める姿勢を示しており、
これが今後の大きな材料になる可能性が
強まっています。

米中貿易問題では、ドルが軟化する展開となっており、
この動きが強まれば、リスク回避の動きが強まり、
円が上昇する可能性も出ています。

トランプ大統領自身の演出為替市場では、
ドルが乱高下する動きを見せているわけです。

ドルは対円で110円台に乗せているのですが、
さらなるドルの上値を探る動きが出ていない分、
リスク回避の動きが強まると、ドルに対して
下押し圧力が強まる子には注意が必要かと考えています。

予想レンジは、
ドル円は106.20〜112.20円、
ユーロ円は126.20〜133.20円、
英ポンド円が143,20〜148.20円、
ドル円が78.20〜83.20円。