ドル、上値の重さを確認か

今週の外国為替市場は、ドルの上値の
重さを確認する展開となることが
想定されます。

トランプ米大統領による、ドル安を
意識させる発言や利上げを進めている
FRBを批判する発言が出て、ドルは
それまでの上昇から反落する動きを
見せました。

また、市場が米国の利上げ継続を睨んで、
ドルの上昇を探っていたこともあり、
このトランプ大統領の発言は大きな
衝撃を受けるものとなりました。

ドルは113円を窺い、さらなるドルの
上値を意識する展開となりましたが、
この発言を受けて、あっさり110円台に
下落する展開となりました。

さすがに、110円を割り込んで
さらなるドルの下値を窺う動きは
見えませんでした。

ただ、日本では日銀が超緩和策の
悪影響を受けて、邦銀の経営悪化が
強まっていることで、その対策を
行うのではないかとの見方が
強まっています。

とは言え、長期金利が日銀の意図に
反して上昇する場面ではすかさず
金利上昇を抑制するオペを行うなど、
日銀の意図しない金利の上昇には
敏感です。

市場は、日銀がどのタイミングで
長期金利の上昇を認め、超緩和策からの
転換をどのような方法で行うのかを
注視しており、日銀が意図しない動きを
市場が強めることが想定されています。

今まで、日本だけが超緩和策を
継続している状況でしたが、日銀が
出口戦略を意図する中で、市場の
ざわめきはかなり高まるものと思います。

加えて、トランプ米大統領
これまでの発言で、ドルの下値を
探る動きが出る可能性もあり、
その場合には、日本の金利の上昇の
可能性が読み取れれば、ドル下押しの
材料が強まる可能性もありそうです。

引き続き、米国発の材料が、為替市場を
大きく左右するものと思います。

予想レンジは、
ドル円が108.20〜113.20円、
ユーロ円が126.20〜132.20円、
英ポンド円が142.20〜148.20円、
ドル円が78.20〜84.20円。