ドル、横ばい圏で推移か

今週の為替相場は、ドルが横ばい圏で
推移するか。

今週は6日に米中間選挙の投開票が
予定されるなど、大きな材料が控えていますが、
結果的には、米中間選挙は大きな材料には
ならないのではないかとみています。

米国では、トランプ政権が誕生してから、
国の分断が指摘されてきましたが、これまで、
民主党政権で隠されていた事実が改めて
明らかになったということなのでしょう。

米国では、金持ち階級が制するワシントンと
その他の地域で対立軸があったことには
変化はなく、トランプ大統領が誕生してから、
米国の分断が改めて明らかになったという
ことなのでしょう。

もちろん、米国にとって分断が正しいとも
思われないのですが、分断も米国の現実で
あることには間違いなく、トランプ氏は
そうした米国の本当の姿を見せつけた
ということではないでしょうか。

今回の中間選挙についても、米メディアは
トランプ与党の苦戦を予想していますが、
大統領選挙ではそうしたメディアの見方を
覆してトランプ大統領は勝利したことは
間違いありません。

今回の中間選挙もメディアが騒げば騒ぐほど、
トランプ大統領にとって有利に運ぶ可能性も
出ています。

あるいは、メディアが想定している通り、
トランプ与党が敗北した場合でも、
トランプ大統領が政権から退くわけではなく、
むしろ過激な政策を打ち出す可能性が強く、
その意味で、米国は収拾がつかない国に
なることも想定できます。

中間選挙では、改めて米国の分断が
進んでいることが明らかになるのでは
ないでしょうか。

この中、米中貿易問題についても、
まだまだ時間がかかる可能性が強く、
これを受けてドルを買い戻す動きが
でていることもあり、貿易問題が
必ずしもドル売りに結びつくという
従来の見方は着実になくなっている
ということになりそうです。

また、12月の米国の利上げの確度が
より高まっていることで、米国の利上げが
新興市場国に悪影響を与えるなどという、
従来の考え方もなくなっている、そんな風にも
感じています。

もちろん、ドルを買って安心という言う
わけにはいきませんが、年末に向けた
資金回帰の動きがどの程度強まるのか
否かが、今後の為替相場に大きな影響を
与えることになりそうです。

それまで、どんな材料を見ても、
ドルを買う材料、売る材料、何でもありの
動きが継続するのではないでしょうか。

予想レンジは、
ドル円が108.20〜114.20円、
ユーロ円が126.20〜132.20円、
英ポンド円が144.20〜149.20円、
ドル円が78.20〜84.20円。