年末相場を意識する展開に

今週の為替相場は、年末を意識した
動きが強まるものと思われます。

12月に入ると、利益送金のドル買いが
強まる一方、年末には来年の為替相場
意識する動きや、日本企業の円を
買い戻す動きもそれなりに出てくると思います。

その前哨戦が11月後半から12月半ばにかけて
出てくるのではないかとみています。

以前に比べて、そうした極端な動きは
少なくなっていますが、利益送金の動きは
着実に出てくるものと思われ、11月後半から
12月半ばにかけてはドルが底堅い動きに
なることを想定しています。

とは言え、米国の利上げは大方が
織り込み済みで、一部では利上げの
テンポが変化するのではないかとの
見方も出ており、これまでのように
利上げに偏重した取引は行いにくいようです。

米国が、どこで利上げ政策を変化させるのかも
想定する必要がありそうです。

さらに、米国株価の下落の要因となっている
小売業の不振も、材料になりそうです。

今、米国では年末商戦に向けて小売業が
売り上げを増加させる動きとなっています。

思惑通りに売り上げが急増するのか否か、
これから毎週発表される小売業の売上高を
注視する必要があると思います。

ここで、売り上げが思うように伸びていないと、
先行きの株価の下落、米経済の行方について
懐疑的な見方が出てくる可能性があります。

また、国際情勢にも注意が必要です。

米中問題をはじめ、米国自身が当事国に
なっている国際的なもめ事が多く、
これが米国に対する不信につながるようなら、
為替相場に影響を与える可能性が強いことには
注意が必要だと思います。

予想レンジは、
ドル円が108.20〜114.20円、
ユーロ円が124.20〜131.20円、
英ポンド円が138.20〜146.20円、
ドル円が78.20〜84.20円。