ドル、上値の重い展開が続くか
ドル、上値の重い展開が続くか
今週の為替相場は、ドルぼ上値が重い展開が続くものとみています。
米株価の下落、世界の株価の下落を睨んで、米FRBは利上げ路線を緩やかなものに転換しました。
今年2回の利上げを予定していましたが、市場の動向を睨みながら、利上げを留意することもありうることを示しています。
これまでのように、経済が好調な中で、利上げは正当化されるとの見方を変更したものと見られます。
トランプ米大統領からは利上げについての批判が多かったのですが、これに従ったわけではないのですが、市場がFRBの利上げを睨んで株価が急落していたことに対する猶予を見せているという感じがしています。
為替市場でも、株価の不透明感が広がる中で、ドルが急落するなど、不安定な動きが出始めています。
こうした市場の動揺を抑えるのが、FRBの役目だとすると、今回の利上げに対する猶予を表明したことは、市場のコントロールにまだ意欲を見せているのではないか、そんな風にも考えています。
当初の策では、株価も落ち着きを取り戻し、為替相場も落ち着きを見せているなど、成功しているような感じがします。
しかし、今は、米国が利上げテンポを緩やかにしたことが成功につながっているような感じがしますが、米国では政府機関の閉鎖が依然として続いています。
トランプ政権との議会との対立は、解けないままです。
欧州でもマクロン仏大統領に対する反対デモが継続しています。
ドイツでは右派議員が襲われるなど、政情は不安定な動きが米国、欧州で続いています。
このような動きが続くことは、政権の危機だけではなく、これまで世界をリードしてきた国々や地域の混乱が意識される展開となっているようです。
為替市場はそうした動きを敏感にとらえる可能性があるのではないか、そんな思いもあります。
為替市場は、そうした動きを先取りする形で避難通貨に対する買いを誘発する可能性が高いことを意識する必要があるのではないかと考えます。
予想レンジは、ドル円が104.20〜110.20円、ユーロ円が120.20〜126.20円、英ポンド円が135.20〜141.20円、豪ドル円が74.20〜80.20円。