米国、政府債務の法定上限を撤廃すべき=ムーディーズ

格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは18日、
米国は国債保有者の間で広がっている不透明感を軽減するため、
政府債務の法定上限を撤廃するべきとの見解を示した。

ムーディーズはリポートの中で、米国は政府債務の上限を
議会が設定している数少ない国の1つだと指摘。

このような状況は、政府の債務返済能力に関する
「定期的な不透明感」をもたらしているとした。

ムーディーズのアナリスト、スティーブン・ヘス氏は、
同リポートで「不透明感の軽減や払しょくに向け、
米政府が政府債務を管理する枠組みを変更すれば、
われわれはイベントリスクの可能性を引き下げるだろう」としている。

また、米政府は債務を制限する別の方法を検討することが可能と提案。

中南米諸国で財政状況が最も健全と称賛されるチリを例に挙げ、
「別の国では、赤字水準は『財政規律』によって抑制されており、
これは債務の増加が抑制されるが、厳密には制限されていないことを
意味する」とし、チリではこうした規律が効果的となっていると指摘した。