米中西部に日系人強制収容所の博物館完成、苦難の歴史伝える

第2次大戦中に日系米国人が強制収容された
米中西部ワイオミング州ハートマウンテンの
収容所跡地に20日、博物館が完成した。

同所に収容されたノーマン・ミネタ元米運輸長官(79)や
友人で同州選出の元上院議員アラン・シンプソン氏らが
資金集めに奔走し、日系米国人の強制収容の歴史を伝える
施設としては初めて、民間資金で設立された施設となった。

ミネタ氏は収容所で生活していた少年時代、
地元のボーイスカウトに所属していた
シンプソン氏と知り合い、生涯の友人となった。

シンプソン氏は1997年に政界を引退し、
現在はワイオミング州コーディに住んでいる。

1022平方メートルの広さを持つ博物館の
建設費は550万ドル(約4億2100万円)。

収容された日系米国人の当時の生活や苦難の歴史を、
訪問者に伝えることを目的としている。

同収容所に家族とともに強制的に収容され、
その後軍隊に志願して通訳として働いた
ジャック・クニトミさん(95)は、
「(博物館の完成は)まるで夢がかなったようだ」と語った。