「われわれ富裕層に増税を」、フランス富豪らが政府に嘆願

化粧品大手ロレアル創始者の遺族やエネルギー大手のトタル代表など、
フランスの富豪らが23日、国の財政赤字削減を支援するため、
高額所得者への増税を政府に要請した。

週刊誌ヌーベル・オプセルバトゥールのウェブサイトに
掲載された嘆願書は、企業首脳やビジネスリーダー、
個人ら16人の連名で、同国の富豪らを対象にした
「特別貢献税」の創設を提唱。

海外への租税回避をさせない仕組みが必要だとしている。

この嘆願に賛同したのは、ロレアル創始者の娘
リリアン・ベタンクールさんやトタル
クリストフ・ドマルジェリ最高経営責任者(CEO)のほか、
エールフランスKLMのジャンシリル・スピネッタCEOなどで、
「われわれはフランスの制度と欧州の環境から恩恵を
受けていることを理解しており、その維持に
一役買いたいと望む」と訴えた。

国債の格下げ観測も浮上しているフランスでは、
政府が財政赤字の削減目標を達成するため、
高所得者向けの増税や住宅関連税制優遇の縮小、
企業向け税控除の縮小などを検討している。