中仏首脳会談、胡主席がユーロへの信頼と投資継続を表明

中国の胡錦濤国家主席は25日、フランスのサルコジ大統領と
北京で会談し、ユーロへの信頼感と欧州への投資継続の意向を表明した。

その上で、欧州が中国の対欧州投資の安全を守ることを希望すると伝えた。

中国国営テレビによると、胡主席は「ユーロ圏債務危機
影響について中国は懸念しており、欧州経済が安定を維持し、
関係各国が金融改革に成功することを望んでいる」と述べた。

また「中国は欧州経済及び単一通貨ユーロに対する信頼を
持っており、欧州が現在直面している困難を克服し、
経済の安定と成長を維持する能力を持っていることを
確信している」と表明した。

その上で「中国は引き続き欧州を主要な投資市場の
一つと位置づける。欧州諸国が中国の対欧州投資の
安全性を守る措置をとることを望む」と述べた。

サルコジ大統領は記者団に対し、胡主席
ユーロに「明確な」自信を示したと語った。

また「胡主席や中国指導部が抱いている懸念は
他国の指導者と同じ性質であり、胡主席の懸念が
より強いまたは弱いということはない」と強調した。

サルコジ大統領は会談で「20カ国・地域(G20)首脳会議は
最終的かつ決定的なものである必要があり、世界の成長回復に
寄与しなくてはならない。これは重要な任務であり、
中国も必要不可欠な役割を担っている」と述べ、
フランスが議長国を務める11月のG20首脳会議への
支持を改めて求めた。

胡主席はこれに対し、世界の景気回復に対する不透明性
かつ不安定要因が高まりつつあり、世界経済は
「厳しい」課題に直面していると応じた。

さらに、11月のG20首脳会議での
中心議題について、中国と見解が一致しているとした。

サルコジ大統領は、経済不均衡是正に向けた工程表に加え、
投機や商品価格のボラティリティー抑制策など、
フランスが掲げるG20の目標達成には
中国の支持が欠かせないと強調した。

サルコジ大統領は、フランスの海外領土である
南太平洋のニューカレドニアに向かう途中で中国に立ち寄った。

大統領に同行しているバロワン仏経済・財政・産業相は
中国にとどまり、あす26日にG20の議題について協議する見通し。

サルコジ大統領によると、会談では
リビア情勢についても話し合った。

大統領は9月1日にパリで各国首脳の会合を開き、
リビアの復興について協議することを提案している。

胡主席は会合への出席を前向きに検討する意向を示したという。