円は高値圏でもみ合いか

今週の為替相場は、円が高値圏で
もみ合う動きが続くものと思います。

欧米の悪材料を睨んだ円買いの流れには大きな変化はなく、
こうした材料が円を支える大きな材料となると考えています。

米国では、バーナンキFRB議長が次回のFOMCで、
追加緩和を行う姿勢を示したことで、
ドルを買い上げる勢いに欠けると思います。

また欧州ではギリシャ支援を巡る動きがもたもたしています。

結局、欧州では財政赤字問題を解決するには
なお時間がかかるという思いが強まっています。

ユーロ圏誕生のコストとして、ドイツやフランスなどの国々は、
ユーロ圏に対する懸念が強まった場合には、財政的な援助を
行ってきましたが、今回の一連の騒動で、主要国でも
財政援助には限りがあるとの見方が強まってきました。

ユーロ圏を巡る問題はまだまだ長引きそうで、
ユーロを積極的に買う理由は今しばらくは出てこないと思います。

一方、日本では次の首班が気掛かりです。

ようやく菅首相が退陣を表明しました。

29日には新代表が決まり、民主党の代表が首相になるのか否か、
大連立を目指す候補が当選すれば、首班指名
大きな動きが出ることが予想されます。

ただ、現状では、首相は民主党からとみて間違いないようですが、
首相に値する人材がいるのかというと疑問です。

日本の政治力はますます弱体化するものと思えるのですが、
それで為替市場で、円を売るのかというと、
そういう流れは出てきにくいと思います。

結局、消去法の円が支配する相場展開が想定されます。

予想レンジは、
ドル円が73.80〜78.80円、
ユーロ円が107.80〜113.80円、
英ポンド円が121.80〜127.80円、
ドル円が76.80〜72.80円。