スイス中銀の2009〜2010年為替介入、評価は尚早=ジョルダン副総裁

スイス国立銀行SNB中央銀行)のジョルダン副総裁は、
2009〜2010年にスイス中銀が実施した為替介入について、
評価するのは時期尚早と述べた上で、介入のような措置は
例外的な状況でのみ活用すべきとの認識を示した。

ゲーテ大学フランクフルト経済政策研究所の
シュテファン・ゲルラッハ氏と共同で執筆した論文の中で述べた。

両氏は論文で「大規模な為替介入が成功だったのかどうかは
あとにならないと分からない。課題は、中期的に、
適切なタイミングで流動性を不胎化することだ」と述べた。

論文ではまた「よって、バランスシート拡大という手段は、
通常の金融政策が実行できないときのために、
温存しておくべき」と主張した。

スイス中銀は2009年3月から2010年6月にかけて、
スポット市場での為替介入と超低金利を活用することで、
スイスフランの上昇抑制とデフレリスク払しょくに努めた。

その結果、中銀のバランスシートが急激に拡大、
昨年は過去最大規模の損失が出たため、政治家の批判を浴びた。

中銀のダンティーヌ理事は3月、介入について、
向こう数年間にインフレ圧力が高まるならば、
その代償は大きい、との見方を示している。