第3四半期米GDPは2.5%増、個人消費と設備投資の増加で1年ぶり高成長

米商務省が27日発表した第3・四半期国内総生産GDP)速報値は
年率換算で前期比2.5%増となった。

第・2四半期の1.3%から加速し、
2010年第3・四半期以来の高成長となった。

個人消費支出と民間設備投資が
ともに増加したことが追い風となった。

第3・四半期は、ガソリン価格上昇による消費支出の抑制や
東日本大震災による供給網の寸断を受けた自動車生産の減少などの
一時的な要因が解消したことが、GDPの増加に一部寄与した。

自動車生産は供給網の回復に伴い増加、自動車販売も
人気モデルの投入などで勢いを増している。

米経済活動の約70%を占める個人消費支出は2.4%増となり、
0.7%に鈍化した第2・四半期から伸びが回復した。

民間設備投資は16.3%増となり、
前期の10.3%から加速。
機器・ソフトウェア投資は17.4%増、
構造物投資は13.3%増となった。

在庫の増加は54億ドルにとどまり、増加幅は
2009年第4・四半期以来の低水準となった。
第2・四半期は391億ドル増加している。
在庫はGDP成長率を1.08%ポイント押し下げる要因となった。

在庫を除く成長率を示す最終需要は3.6%増となり、
第2・四半期の1.6%増から加速、内需の基調的な底堅さが示された。
第3・四半期は個人消費支出と民間設備投資の増加に加え、
貿易赤字の縮小もGDP押し上げ要因となった。

一方、民間住宅投資は2.4%増、前期の4.2%増から鈍化した。
政府調達は横ばい。
連邦政府の調達は2.0%増となったものの、
州・地方政府の調達が1.3%減となった。

個人消費支出(PCE)価格指数は2.4%上昇し、
第2・四半期の3.3%上昇から鈍化、インフレ圧力が
緩和していることが示された。

食品・エネルギーを除くコアPCE価格指数は2.1%上昇、
前期の2.3%上昇から若干鈍化した。