ドラギ氏が1日にECB総裁に就任、3日理事会後の会見に注目

欧州中央銀行(ECB)の総裁に、イタリア中銀の
マリオ・ドラギ総裁が1日就任する。

ECBの舵取りがうまくいくかどうかは、同氏の出身国で
経済改革が進まないイタリアの動向と表裏一体であることは否めない。

ユーロ圏はアイルランドポルトガル
そしてギリシャには2度の救済を実施した。

これまでのところユーロ圏第3の大国であるイタリアは、
危機には最大限の自主努力で対応する方針を示しているが、
ECBが事実上無制限の支援を打ち出す可能性がある。

ドラギ氏は先週、ユーロ圏危機に対応するため、
危機国の債券買い入れを続ける用意があると発言した。

これについてはトリシェ総裁が「市場は同氏の発言を
過剰解釈している」と補足する発言をしている。

ECBによる債券買い入れは、ドイツ出身のECB当局者2人の
辞任にも関連しており、同氏は今後もドイツの抵抗に
直面することが予想される。

ドラギ氏は就任間もない3日の
定例理事会後の記者会見で力量が試される。

市場はトリシェ総裁の暗号化された発言に8年間慣れており、
ニュアンスやアプローチに何らかの変化があるか
発言が綿密に検討されることになる。