財務官とEFSF最高経営責任者が会談、日本は継続購入方針を表明

中尾武彦財務官は31日午前、欧州金融安定ファシリティ(EFSF)の
レグリング最高経営責任者(CEO)と財務省内で会談し、
今後もEFSF債の購入を継続する方針を伝達した。

出席した財務省筋によると、レグリングCEOは財務官ら
財務省幹部に、先日の欧州連合EU)首脳会議での決定内容を説明。
財務官がEFSF債を今後も購入する意思を表明して応じたという。
会談は午前9時過ぎから1時間程度行われた。

レグリング総裁は会談終了後、記者団に対して
「日本は過去10カ月間にわれわれが発行した
EFSF債の購入を継続する。将来的なオペレーションについても、
引き続き連絡を取り合う」と述べた。
EFSFはこれまで3回、総額130億ユーロの債券を発行。

1月に行われた入札はアイルランド支援が目的で、
50億ユーロの5年債を発行し、日本は10億2500万ユーロを購入した。

2度目と3度目はともに6月で、ポルトガル支援に向け
10年債を50億ユーロと、5年債を30億ユーロそれぞれ発行。
日本は11億ユーロ、5億5000万ユーロを購入した。

EFSFによると、日本の購入シェアは各回ともに2割前後だった。

財務省高官は31日、今後のEFSF債購入は
「市場の状況やユーロの流動性などに応じて決める」と述べ、
次回以降の入札では購入シェアが2割を下回る可能性を改めて示唆した。