オーストリア、来月6日実施予定の国債入札を中止

オーストリア政府は28日、財政状況が良好に推移しているため、
必要に応じて来月6日に実施するとしていた国債入札を行わないと発表した。

オーストリア財務局はウェブサイトに掲載した声明で、
「財政状態が予想より良好に推移したこと、
また2011年の資金調達計画が完了したことにより」
12月6日に予備的に設定していた入札は実施しないとした。

オーストリア政府はこれまでにも同様の理由で
12月の国債入札を中止した経緯がある。

ただ、欧州債務危機が深刻化するなか、オーストリアを含む
「トリプルA」の格付けを得ている欧州の中核国の国債利回りも上昇。

10年物のオーストリア国債と独連邦債との利回り格差は今月に入り、
一時ユーロ導入以来の高水準に拡大した。

オーストリア政府が発表した2011年の国債発行による
資金調達予定額は、前年比15%減となる
160億〜190億ユーロ(212億〜252億ドル)だった。

2012年の資金調達計画は週内に発表される。