英経済、インフレやデフレよりも停滞を懸念=ポーゼン中銀政策委員

イングランド銀行(英中央銀行)のポーゼン金融政策委員は28日、
インフレやデフレよりも経済の停滞をより懸念としていると述べ、
中銀当局者は、1930年代の大恐慌下で犯した政策の誤りを
繰り返すべきでないと指摘した。

ポーゼン委員は、向こう3〜5年間で懸念されることは
何かとの質問に対し「私が懸念するのは経済の停滞だ」と応じた。

「インフレかデフレかといったことではない。緊縮財政下の
低成長軌道で、経済を上下に揺るがす非常に大規模な本物の衝撃だ」と語った。

同委員はニューヨークでの会合で、大恐慌時代について
「デフレを助長する大きな誤り」を犯したとの見方を示し、
50年後に振り返ったとき、現在の政策が同じような評価を
受けることを強く懸念すると述べた。

「過去の間違いを繰り返し、時期尚早な引き締めや
不十分な緩和を行なえば、財政政策や金融規制で
どのような措置を講じたとしても、間違いによって
圧倒されてしまうだろう」と警鐘を鳴らした。

中銀の経済刺激措置がインフレを助長するのは、
中銀が適切な時期に刺激措置を解除しようとしないからであり、
現在、このような事態に陥ることを示唆するものは全くないと言明した。