英経済、ユーロ圏危機で半年は停滞する見通し=キング中銀総裁
イングランド銀行(英中央銀行)のキング総裁は28日、
ユーロ圏債務危機により英経済は向こう6カ月は
停滞するとの見方を示し、特に英国の銀行に対し
危機が及ぼす影響について懸念していると述べた。
同総裁は英議会委員会で証言を行い、欧州の一部では
信用収縮が根付きつつあるようにみえるとし、その結果、
英国の銀行の借り入れコストが上昇するリスクがあるとの懸念を示した。
その上で、「ユーロ圏では銀行のデレバレッジにより
信用収縮の初期の兆候が出ており、悪化する懸念もある」と述べた。
ただ「英経済はユーロ圏ほど悪化していないと
みている」との見方を示した。
経済協力開発機構(OECD)は28日に公表した
最新の経済見通し(エコノミック・アウトルック)で、
英経済は景気後退局面入りした公算が大きいとの見方を示している。
こうしたなか、エコノミストの間では、英中銀が
来年2月に500億ポンドの追加量的緩和実施を
決定するとの見方が大勢となっている。