イラン、追加制裁実施ならホルムズ海峡封鎖と警告

イランは27日、同国の原油輸出に対し制裁措置が加えられた場合には、
ホルムズ海峡を封鎖し原油輸送を停止させると警告した。

国営イラン通信(IRNA)の報道によると、ラヒミ第1副大統領は
「彼ら(西側諸国)がイランの原油輸出に制裁を課すなら、
原油一滴たりともホルムズ海峡を通過させない」と述べた。

国際原子力機関IAEA)は11月、
イランに核兵器製造の疑いが
あるとする報告書を発表。

それ以降、西側諸国はイランへの圧力を強めており、
欧州連合EU)は1月の次回会合までに、
イラン産原油の禁輸措置を含め、追加制裁措置を
実施するかどうか決定するとしている。

米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)によると、
2009年に海上輸送された原油
およそ3分の1がホルムズ海峡を通過している。

実際に封鎖すれば、湾岸産油国原油を依存する国と
イランとの間で、軍事的緊張が高まる恐れもある。

だが封鎖すれば、イラン自身が受ける経済的被害も
輸入国と同様に大きいことから、一部では
決定には慎重を期すとの見方も出ている。

これを受け、原油価格は上昇、1752GMT
(日本時間28日午前2時52分)までに、
北海ブレント先物2月限は1.29ドル高の1バレル=109.25ドル。
米原先物2月限は1.50ドル高の同101.18ドル。