ドイツ経済相と経済諮問委員、国内経済について強気な見方示す

レスラー独経済技術相は27日、ドイツ経済について、
厳しい国際環境やユーロ圏債務危機の影響にもかかわらず、
来年も引き続き力強いとの見解を示した。

ドイツ政府経済諮問委員会(5賢人委員会)のフランツ委員も、
リセッション(景気後退)を回避するとの見方を示した。

大方のアナリストは過去数週間に来年の見通しを引き下げ、
今冬に景気減速を予想、一部では短期的なリセッションさえ
見込まれているものの、ドイツ経済は他の近隣国と比べて健闘している。

レスラー経済相は、ハンデルスブラット紙に対し
「経済環境が国際的に、かつ欧州レベルで厳しくなったとしても、
ドイツ経済は非常に堅調とみられる」と語った。

さらに、同相が国内総生産GDP)の53%を占めると
指摘する国内消費が、ますます経済を支援しつつあると指摘。

「冬場に見込まれる景気減速を
克服するのに非常に良い状況にある」と述べた。

世界的な景気減速を背景にしたドイツ製品に対する
海外からの需要低下は、輸出に依存するドイツにとって
重要な貿易に打撃を与える見通しだ。

レスラー経済相は1月に政府の最新の経済見通しを示す。

政府はこれまで、2011年の成長率が3.0%、
2012年が1.0%と予想している。

2012年の政府予想は現在、大方のエコノミスト予想と一致しておらず、
フォーカス誌は政府が予想を引き下げると報じている。

5賢人委員会のフランツ委員も、
レスラー経済相と同様の見解を示した。

同委員はハンデルスブラット紙に対し、来年の成長率は
約0.5%になる見込みだと述べ、これまでの自身の予想を
半分の水準に引き下げた。

その上で「だが、リセッションは懸念していない。
GDPが約5%減少した2009年のような深刻なものは
まずないだろう」と語った。

同委員は「ドイツは少なくとも今のところ、
うまくやっている」との認識を示した。